富山県警山岳警備隊長の小薬さん、広域技能指導官に「知見伝えたい」
警察庁から広域技能指導官に指定された、県警山岳警備隊長の小薬正義さん=2026年4月16日、富山市新総曲輪 富山県警の山岳警備隊長、小薬(こずい)正義警部(53)が今年度、警察庁の「広域技能指導官」に新たに指定された。山岳救助の専門知識や技能を生かし、都道府県警の枠組みを越えて指導や助言にあたる。前隊長らのポストを引き継ぐ形になった小薬さんは「大事なバトンを落とさないようしっかり務めたい」という。 【写真】警察庁から広域技能指導官に指定された、県警山岳警備隊長の小薬正義さん=2026年4月16日、富山市新総曲輪 県警によると、広域技能指導官は、サイバー捜査や似顔絵など様々な分野で卓越した警察官が選ばれる。今年度は全国で25人が指定され計196人。うち山岳救助は6人だ。 埼玉県出身の小薬さんは大学時代に山に魅了され、卒業後はアルバイトなどの傍ら登山を続けた。国立登山研修所(富山県立山町)の研修に参加して剱(つるぎ)岳を知り、富山で山の仕事に携わりたいと県警を志望したという。 山岳警備隊員として20年以上経験を積む中で印象に残るのは、救助活動の苦労より、遭難で亡くなった人の家族のことだ。「現場がわからない、行けないという場合も多く、大切な人の死を受け入れるのに時間がかかる。丁寧に説明するしかないんです」 残された人への対応も含めて、広域技能指導官として「我々の遭難救助の技術や知見が他県に役立つ形で伝えられたら」と話す。(佐藤美千代)朝日新聞社