25歳の男性死亡 滑落か 立山・称名滝でのクライミングとは
KNB北日本放送きのう北アルプス立山の称名滝で愛知県の25歳の男性が滝つぼで遺体で見つかりました。 男性は滝近くを岩登り中に滑落したとみられています。 山岳関係者によりますと称名滝は最高難度のクライミングのコースとして知られているということです。 上市警察署によりますとおととい、名古屋市の配送業渡邉竜典さん(25)の家族から「称名滝に登りに行ってから帰ってこない」と連絡がありました。 県警のヘリコプターがきのう現場に向かい山岳警備隊員が滝つぼの中で渡邉さんを発見し、 その後、死亡が確認されました。死因は水死とみられています。 登山届などによりますと渡邉さんはひとりで称名滝の岩壁を登る予定だったということです。 称名滝は4段からなる滝で、渡邉さんが見つかったのは落差350メートルの中段のあたりにある滝つぼだったということです。 警察は渡邉さんが滝のそばを岩登り中に滑落したのではないかと見て調べています。 称名滝では、どのようなクライミングが行われているのでしょうか。 現地に詳しい山岳ガイドの佐伯岩雄さんは。 山岳ガイドの佐伯岩雄さん 「普通の愛好家の方では、称名滝は眺める滝で日本一の落差を誇ってということで、とても普通に登ろうとか登れるって思う人はほとんどいないと思うんですよね」 「一般的なガイドとかが行くレベルでもないですし当然お客さんが行けるような場所でも全くないので、本当に限られたエキスパートの世界ですね」 「(挑戦したことがあるのは)20パーティくらいじゃないでしょうか。そんなにたくさんの人が登った場所じゃないですよね」 称名滝の岩壁は、最高難度のクライミングのコースとして上級者の間で知られているということです。 山岳ガイドの佐伯岩雄さん 「正面に見て左側、右岸側を登っていったんじゃないか岩肌の部分を」 「トップアスリートの領域になります。ただ登山っていうのは普通の一般的なスポーツのようにルールがあったり、審判がいたり救援体制があったり、救護できたりっていうことではないですから、一般的な競技スポーツや普通のレジャースポーツとは、登山行為の場合は一線を画すものがあることは事実です」 「若くて優秀なクライマーの子のようだったので今回の事故は本当に残念に思います」 一方、夏山シーズンを迎え山岳事故が増えることから県警は登山者に対し体力や技術に見合った 登山計画を立て、装備をしっかり整えるよう呼びかけています。