酒田広域消防の山岳特別救助隊員が県消防防災ヘリに乗り救助訓練 「1秒でも早く処置を」
山形放送登山者が山の中でけがをした想定で、県消防防災ヘリ「もがみ」が出動し、上空と地上から負傷者を救助する訓練が21日、酒田市で行われました。 訓練は、酒田地区広域行政組合消防本部の山岳特別救助隊と、県消防防災航空隊が合同で実施したものです。鳥海山で登山者がけがをして動けなくなり、救助を要請したとの想定で酒田市升田の旧八幡スキー場を使って行われました。 今回、新たな試みとして県消防防災ヘリ「もがみ」が酒田広域消防本部前に着陸し山岳特別救助隊員を2人乗せて現場に向かいました。そして、現場上空に到着した「もがみ」から航空隊のサポートで山岳特別救助隊員2人がワイヤーロープを使って次々に地上に降り立ちました。 隊員らは地上から向かった酒田広域消防の山岳特別救助隊と連携し負傷者に見立てた重さ30キロの人形を使って容体のチェックなどを行うと、「もがみ」に収容できる上空が開けた場所まで担架で搬送。 担架を支える隊員をワイヤーロープでつり上げて「もがみ」に収容しました。 酒田広域消防本部山岳特別救助隊 小関直人隊員「上空40メートルからの降下ということで最初は恐怖心があったがヘリ隊の活動が見られたのが非常に大きい。本来だと鳥海山は我々は山を登って要救助者まで接触するのですが、今回ヘリで隊員を投入できることによって一秒でも早い傷病者への接触観察処置ができるので非常に有意義なものになると思います。」 鳥海山では8月14日山頂付近で50代男性が心肺停止となり県消防防災ヘリ「もがみ」に救助されましたが死亡が確認される事故が発生しています。酒田広域消防本部は「自分の体力やレベルにあった計画を立てて登山を楽しんでほしい」と呼びかけています。