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「ガスが濃くて道に迷った」鳥海山で遭難した男性と小学生2人 地図や登山アプリなど持たず

山形放送遊佐町の鳥海山に15日、登山で入ったまま行方がわからなくなっていた東京都の30代の男性と酒田市の小学生の男女あわせて3人は16日朝、無事に発見され救助されました。鳥海山への登山は今回が初めてだったということです。 行方がわからなくなっていたのは、東京都江戸川区の男性(32)と、ともに酒田市内の小学生で男性のめいの12歳の女の子とおいの9歳の男の子の合わせて3人です。 警察の調べによりますと、3人は15日、男性の兄で小学生2人の父親ともう1人の兄弟の合わせて5人で秋田県側の鉾立口から鳥海山に登山しました。5人は山頂まで登った後、男性の兄と子ども1人が先に下山しました。しかしその後、男性と小学生のめいとおいの合わせて3人と連絡が取れなくなり、先に下山した父親が15日午後6時半ごろ、消防に通報しました。 警察が16日午前5時半から地上と空から捜索を行ったところ、午前6時45分ごろ、県警ヘリ「がっさん」が、鳥海山の7合目にある御浜小屋から鳥海湖を挟んで南東に600メートル離れた登山道で3人の姿を発見。午前7時15分ごろ地上から捜索に向かった救助隊と合流しました。 3人のうち9歳の男の子は疲労が激しく県消防防災ヘリ「もがみ」が救助して酒田市内の病院に搬送し手当てを受けました。男性とめいは疲れが見えるものの、けがはなく救助隊とともに歩いて午前11時過ぎに鉾立口へ下山しました。 2人は、下山後、健康状態のチェックが行われ、治療の必要はなかったということです。警察の聞き取りに対し男性は「ガスが濃くて道に迷った。昨夜は登山道から少し離れた風の当たらない場所を選び、3人で過ごした」と話しているということです。 男性らは他の山に登った経験はあるものの鳥海山への登山は今回が初めてで多少の食料と飲料水は持っていましたが、登山地図や携帯の登山アプリなどは持っていませんでした。 これから紅葉シーズンを迎え例年登山客が増えることから、警察は地図や食料、防寒具などの装備を整えて登山を楽しんでほしいと呼びかけています。